食品に合わせた包装技術の多様性
OPP袋をはじめとする食品の包装は、単に包装技術だけでは最終消費者に無事安全な食品を届けることは難しいと言われています。多種多様な食品群のそれぞれに適した食品包装には、包装技術とともに食品加工技術が切っても切れない関係にあるからです。食品包装の難しさは、食品の多種多様性にあるとよく言われます。その多種多様性に少し言及してみましょう。食品には、大きく分けて「生鮮食品」と言われる野菜、果物、牛乳、肉類から卵、魚介と言った水産物などと、お米や小豆と言った「穀類・豆類」、そしてすっかりお馴染みとなった「加工食品」に分けられます。さらに加工食品は水分含有量で「多水分食品」、「中間水分食品」そして「乾燥食品」に分け取り扱われています。多水分食品の代表例は豆腐や生めん、そして和菓子・洋菓子等が挙げられます。中間水分食品として分類されるのが、みそやしょうゆといったもので、最後の乾燥食品は、即席ラーメンや最近注目の乾燥野菜、お茶、ノリなどが挙げられます。このようなちょっと挙げただけでもこれだけ多種多様な食品をそれぞれに適した食品加工技術と包装技術で食卓に届けているのです。食品加工技術の一端を担っている殺菌技術などいくつかご紹介しましょう。レトルト食品に採用されている「レトルト殺菌」や「無菌包装」、無菌ジャムや無菌米飯で使われている「超高圧加工」、インスタントコーヒーや即席麺で使われている「真空凍結乾燥」、魚肉フレークや焼き魚の水産加工品や野菜ペーストに使用されている「過熱水蒸気加熱」、「膜分離」は低温濃縮ジュースに、更に「超臨界ガス抽出」、「凍結含侵加工」、「バイオリアクター」、「急速凍結」など枚挙にいとまがないほどの技術が開発されています。このような生産者側のたゆまぬ努力によって現在の食生活が支えられている現実があることを消費者は知っておくことも大切なことではないでしょうか。